続きです。
破水から2分後、頭が見える
10時間以上の陣痛の末、4時15分に破水しました。
私は破水をう○ちだと思ってしまいました。
一人目のときは赤ちゃんをう〇ちだと思っていたけど。
破水が4時15分。息子が産まれたのは4時32分。怒涛の17分が始まりました。
「これからまたお産がすすむよ〜」と板東先生。
私は一人目と同じようなこの進まないお産の状況に「(帝王切開でもなんでもいいから出したい。涙)」と考えていましたが、破水したことはかすかな望みを与えてくれました。
「(お産がすすめばいいけど・・・・)」と心で思っていたのも一瞬。
陣痛が一分を切るような感覚で襲ってきました。
8cmの子宮口はどうなったか疑問ではありましたが、先生の言葉に驚きます。
「頭が見えてきたよーー!」
私「(えーーー!いつの間に!!)」
そこからもう、呼吸うんぬん言ってる場合じゃないほど、ドンドン赤ちゃんが出てきているのが分かります!
一人目のときは「あ〜オマタに頭が挟まってる〜」と笑顔になるほどかなり余裕があり、少~しずつお産が進んでいました。
が、経産婦は違う。とにかく早い。噂には聞いていました。
経産婦の場合、勢いよく出てくるのでゆっくりにするのが困難だと。
「うわぁーー!!!」
「ん”ん”〜〜っっ!!」
と、白目になりながら、泣き叫ぶ。
産まれる10分前、主人がダーッシュ!
その時、板東先生が言いました!!
「ご主人、すみません、池野さん起こしてきてください!2階で休んでいるから!」
「あ、はい!」と、泣き叫ぶ私の手を離して2階に急いで走る仏様。
・・・・・・・・
私「(え、えぇぇ〜〜ええ!?今、いなくなる?!まじでぇぇーー!?)」
仏様がいなくて不安になる。一体、私は何にしがみつけばいいんだYO!
なかなか来ない。
池野先生なかなか来ない。すぐ上の2階にいるはずなのに。
ようやく部屋に到着した仏様と池野先生。
仏様が産後に教えてくれた衝撃の裏話。
「池野さん、爆睡してて何回ゆすっても起きなかったよ(笑)」
池野先生~( ;∀;)
おっとりした池野先生らしい♡男の子3人の絶賛育児中なのに、奇跡のおっとりな性格な先生。
「子どもができるまで怒り方を知らずに生きてたの~♡最近ようやく怒るって何か分かるようになって~♡」と以前に発言。そっちの話に興味がありますので是非、産後に詳細を教えてください。
(池野先生すみません💦決してディスっているわけではありません)
さぁ、そんな中、こちらも普段おっとりな板東先生が、いつもとさほど変わらない穏やかな声で、「頭が出てきてるよ〜」と言っています。
(安心感ハンパない二人の先生♡)
池野先生が無事に来てくださり、なんとか再び呼吸に意識を持って、ゆっくり吐こうとトライしましたが・・・
無理!!
呼吸に意識を持っていくことは自信があっただけに、無理だと分かってショックを受け、軽いパニックになりました。
「(うわー!どうしよ!?呼吸に意識を持っていけない・・・・!!赤ちゃんが出てくるのを止められない!この勢いで出ると会陰裂傷になる!肛門まで裂けてしまうか?!)」
でも、呼吸に意識を持っていけないと分かった途端私の心にある想いが突然現れました。
「もう、死んでもいい!」
このとき陣痛の痛みをMAX100とすれば120。
死を覚悟したら出産が劇的にすすむ
肛門まで裂けようが、赤ちゃんのペースがあるんだろうが、関係ない!
もう自分がどうなってもいい!死んでもいい!私は赤ちゃんを出すのだ!!
その覚悟を決めた瞬間からさらに叫び声は強くなり、全力でいきみました。
気分はこう↑もちろん、誰も手をあげてくれない。
【イメージしていたお産】
私「フーフ〜フーフ〜」
助産師さん「あと少しで産まれますよ〜」
私「(汗をかきつつ、少し微笑みながら)フーフ〜フー〜^^」
助産師さん「がんばって〜!上手ですよ〜(^^)出てきますよ〜」
【実際のお産】
私「うわぁーー!!あ”あ”ーっっっ!」
助産師さん「ゆっくり呼吸してー!」
私「あ”あ”ーっっっ!あーーーっっ!!」
助産師さん「ゆっくり呼吸してー!」
私「ん”ん”ん”〜あぁっっ!あーーーっっ!!」
『死ぬ気』を出したのはこれが人生で初めてかもしれません。
仏様は私の横にじっと座り、私は仏様の手を潰す勢いで握っています。相当痛いのに黙って握り返してくれた仏様。
↑そのときの様子(この体勢で赤ちゃんを産むことになります)
それから3分ほどで「頭が全部出たよー!」という声が聞こえました。そのあとも赤ちゃんの出る勢い収まらず。
↑気分はこう
今まで出したことのない力と声を爆発させました。
「ふぅぅゔーゔゔゔぅーーっっっぅぅ!!」
2021年8月22日4時32分、3340gの男の子が誕生
そして・・・・・・
「産まれたよ〜!!」
その声とほぼ同時に私の胸にまだ全身ヌルヌルの赤ちゃんが置かれました。
・・・・・・。
可愛いとか可愛くないとかそういう気持ちはこのとき無くて。
私は涙を流すわけでもなく、ゆっくり呼吸を取り戻しながらニヤニヤして、途切れ途切れに「うれしい・・・・あーうれしい・・・」と、何度も繰り返していました。
続きます。
読んでくださりありがとうございました。