子育ては科学実験だ
助産院での出産記録

【助産院で二人目出産レポ⑦】産んだ直後のリアルな身体の話。幸せ初乳!会陰裂傷なし!

続きです。

産んだ感想は、「ただただ嬉しい」

産まれて10秒後の我が子の顔を見て、可愛いとか可愛くないとかそういう気持ちは無くて。

私は涙を流すわけでもなくゆっくり呼吸を取り戻しながらニヤニヤして、途切れ途切れに「うれしい・・・・あーうれしい・・・」と、何度も繰り返していました。

その言葉は無意識に自然と溢れ出た言葉のようでした。

すべてがうれしい。産まれてきてくれた嬉しさ。
   
ようやく赤ちゃんに会えた嬉しさ。すべてから開放された嬉しさ。

今、この状況の嬉しさ。自分は本当に幸せだと気付けた嬉しさ。

産んだ〜!やり切ったー!の嬉しさ。

赤ちゃんの重みを感じながら天井を見つめ、焦点も合わせずボーッとしていると、私の辛い時間をずーっと支え続けた仏様が涙を流しながら私の手を取り、

「ありがとう、ありがとう・・・」と、言ってくれました。

私はまともな言葉を発することもできない状況でしたので、心で伝えます。

「(主人が)隣にいてくれたから最後までがんばれたよ、この子が産まれてくれたよ。ありがとう。ありがとう。ありがとう・・・。」

(実際の写真です)

産んだ直後からおまたの処置は始まる

さて、産んだ直後のお股は慌ただしいです。(いきなり。笑)

赤ちゃんが出てすぐに胎盤が引っぱり出され、お腹を押して残っている血液を出し
(これが結構痛い)、必要であればお股の処置が行われます。

我に返った私は、お股・・・会陰裂傷が心配になりました。自分でどうなってるか全然分かりません。

赤ちゃんがもうすぐ産まれるという時は「死んでもいい!!会陰裂傷なんかどーでもいい!!とにかく出てくれー!」と思っていたのに、10分後には「お股の傷がありませんよーに、チーン(合掌)。」と本気で祈っています。

ハハハハ。人ってそんなものですよね?私だけじゃないですよね?

幸い、お股はかすり傷程度で済みました。

ちなみに一人目の出産は呼吸に合わせてゆっくり出てくれて、会陰切開も裂傷もなし。
今回の勢いのついた出産では「裂傷は避けられないか!?」と思いましたが、会陰切開もせず、裂傷もなく身体に感謝です。

二人とも裂傷がない経験をしたものだから(出産時の会陰切開はスタンダードになっている印象がありますが)産婦さん全員が切開する必要がないのでは?!と個人的には思ってしまいます。

胎盤はレバー、へその緒は太いゴム

《胎盤》

その後、胎盤を見せてもらいました。約500gの胎盤。加工前の血まみれ生レバーみたいな。写真があるので載せようかと思いましたが仏様に止められました。

「血に弱い人もいるんだぞ」と。

それ、自分やん。

《へその緒》

へその緒は産後30分ほどして仏様がハサミで切りました。産まれてすぐのときへその緒にはまだ栄養が入っています。

赤ちゃんとまだ繋がれているときに直接へその緒に触りましたが、めちゃくちゃ太くてビックリ!直径2㎝のブニブニのひねったゴム!

「こんな頑丈なゴムみたいなものが身体で創られるなんて・・・・やっぱり人間は神秘だ・・・」と感動しました。この感想を仏様に伝えたところ、「人間の中に人間ができることの方がよっぽど神秘だろ」と。

確かに。

へその緒の中の栄養がなくなったのを確認してから、ブニブニのゴ・・・へその緒に仏様が入刀しました。こちら↓入刀の瞬間です!

初授乳の感動は二人目も同じ

《初授乳》

産後1時間くらいだったでしょうか。おっぱいをあげてみることに。

「・・・・・!!飲んだ・・!!\(^o^)/」いきなり口に咥え、元気よく飲み始めました!

「よかった!飲んでくれた。懐かしい〜!母親のスイッチ入った〜(すでに一人の娘の母なのだけれど)」なんて思いました。

《カンガルーケア》

そして産まれてから約2時間、カンガルーケアといって直接肌に触れる形で赤ちゃんを胸の上に乗せていました。

事前にカンガルーケアを希望したものの2時間は長いな〜と思っていたので途中で降ろそうかと密かに考えていました。(オイ。笑)

が、

お股の処置や写真を撮ったり(赤ちゃんとの、ですよ)、いつ降ろそうかと考えたり(オイ。)していたら、2時間があっという間に過ぎていきました。

《後陣痛》

後陣痛(出産後、大きくなった子宮を元に戻すために起こる子宮収縮)も分娩時の陣痛並に痛い(涙)二人目の方が遥かに痛いし長いし結局、3時間ほど痛みに耐えていました。

でも、産まれる直前の陣痛と比較したら後陣痛の痛みなど【無】に等しい!

っていうのは嘘で、やっぱり痛いです。痛いけど笑顔を作れるほどの痛みでした。

そんなこんなで、あっという間に朝7時。

両家の親に電話で無事に産まれたことを報告

それから仏様(主人)と私、そして赤ちゃんは昼頃まで同じ部屋で横になり、休みました。

六畳の畳部屋。雑魚寝。ただただ静かに横になるだけの時間。

お昼ごはんを食べているときに私の両親と上の2歳半の娘が来ました。

娘は部屋に入って来て、最初は赤ちゃんに気付かなかったのですが(笑)、数秒後に気付き
「赤ちゃん!」「かわいいね↗(´ェ`)」とすぐに頭をなでたり興味を示しました。

名前もすぐに覚えて「だいちゃん!」と呼びました。 

私の両親にとっては7人目の孫で、見慣れているはずの赤ちゃんですがどの孫も可愛いようで、ニヤニヤのデレデレの様子です(^^)

義両親は夕方に来て、普段見られないようななんとも穏やかな笑顔になって、お義母さんから労いの言葉をいただき、感無量でした。

赤ちゃんが天使と言われるのは、何もしなくても、寝ているだけでこんなにも人を笑顔にすることができる存在だからなのでしょうか。

35年前、きっと寝ているだけで私も誰かを笑顔にしていたんだね。

それだけで生まれてよかったと思えます。辛いことがあったとき、それが私の心の支えになったりしています。

さぁ、次回は二人目出産の最終話です。

読んでくださりありがとうございました。